現在の野菜の価格は、概ねどの野菜も例年に比べかなり安いです。
冬だというのに、季節はずれの暖かさが続いたり、また適度な雨もあり、作物にとってはこの上ない条件になっています。
豊作貧乏という言葉がありますが、天候に恵まれ、その野菜の持つ栄養価もバランス良く整い、食べても美味しい立派な作物が、品物が良いから高く売れるという事では残念ながらありません。
経済には必ず需要と供給があって、そのバランスがどちらかに傾くと相場は大きく崩れます。
今日、取引先での会議があり、一緒になった野菜の市場関係者の方が言ってました。
「まだまだ市況は安いね。大根は、ケース300円だよ」
私たちは卸売市場との取引はないのですが、野菜を市場に出荷するときは、規格が細かく決められていて、大根だったらダンボール箱に入れて、Lサイズだと10本、2Lサイズだと8本です。その立派な大根が市場で一箱300円で取引されているという事です。
ただ、農家さんには、一箱300円で売れた代金が入るのかというとそんなことはなく、市場で販売してもらうと委託手数料というのがあり、野菜で8.5%かかります。その他、農協出荷だと農協さんの手数料を引いて、ダンボール代が100円位かかり、運賃がかかり・・・・・残った手取りは、大根一箱売って50円。よくある話です。
生産者のそのやるせなさを考えると、何とも言えない気持ちになります。
私たちに出来る事は微々たるものですが、なんとか頑張って、今一緒にやっている生産者の皆さんと乗り切っていこうと思ってます。